3.原始仏教からみたこの世の真理

3 原始仏教からみたこの世の真理

 

今回は第3講議、

「原始仏教から見たこの世の真理」

というテーマでお伝えしていきますので
よろしくお願い致します。

まず早速ですが今回
最もお伝えしたいことは何かというと

「縁起」

です。

簡単に、縁起とは何かというと、

・すべては縁によって起きている
・すべては関係性によって起きている

ということです。

内容としてはすごくシンプルですが、
とても奥が深いですので
ぜひ最後までしっかりと
ご覧いただければと思います。

また今回の縁起をしっかりと悟って頂き、
縁起の理解が深まれば深まるほど
得られるメリットとしましては・・・

「広く高い視点で物事を見られるようになる」
 (抽象度が高くなる)
「感謝が強くなる」
「エゴが薄くなる」
「幸福度が高くなる」

といったことがあります。

 

 

【1.全ては関係性によって成り立つ】

突然ですが、

「お父さんになる方法」

こちらを一度考えてみてください。







考えて頂けたでしょうか?

お父さんになる方法で一番大切なのは、

「子供がいる必要があるということ」

お父さんは、
子供との「関係性」によって
初めてお父さんになることができます。

もし子どもがいないのに

「私はお父さんだ!」

と言っていたらですね少し危ないですよね。

これはすべてのことで同じことが言えます。

・教師は生徒がいてくれて初めて教師になれる

・夫は妻がいて夫になれるわけです
 (結婚していなくて独身なのに、
  私は夫ですと言っていたらだいぶおかしいですよね)

・ビジネスマンはお客さんがいてビジネスマンになります

・会社員は会社があってはじめて会社員になることができます

・学校の卒業生はですねその学校があるから卒業生になることができる

・日本人は日本という国があるから初めて日本人になれる

・戦士は戦う相手がいるから戦士になれる

・車の所有者はそのクルマとの関係性で所有者になれる

・社長は会社があるから社長になるになることができる

・上司は部下がいてはじめて上司になることができる
 (部下が一人もいないのに上司にはなれない)

このようにいろいろな例を見て行くと、
私たちは、

誰かとの「関係性」の中で
自分のアイデンティティを作ることができる

ということが分かります。

アイデンティティという言葉は
「自己」「自我」「心」など
色々な言い方ができますが、
ここでは全て同じものと捉えて頂いて構いません。

 

とにかくここでお伝えしたいことは、

「私たちは他との関係性の中で
 初めてアイデンティティ作ることができる」

ということです。

つまり、あなたも私も
完全に「単独」で「独立」して自立して

・あなたがあなたがあることができない
・私が私であることができない

ということです。

 

もちろん、

・自立(独立)して仕事をする
・自立(独立)して仕事をするとか
・精神的な自立(独立)

といった表現はありますが、
このような表現を否定しているわけではないです。

それはそれで必要な考え方ですし、
文脈が何よりも大切です。

 

「自立」という考え方を
否定しているわけではないですが、
ここでお伝えしたいことは、

私たちは他者との「関係性」の中で初めて
存在することができるので、
独立とか自立というのは
究極的には「幻想」だということ。

あくまで私たちは
「関係性」の中で成り立っています。

まずは、このことを押さえておいて下さい。

 

 

【2.自分とは何か】

自己は何か・・・

これを一言で言い表すと、

自己は自己でないものによって自己である

 

あるいは、「自己」を置き換えて・・・

私は私でないものによって私である

もしくは、

あなたはあなたでないものによってあなたである

と言って頂いても大丈夫です。

 

例えば、食べ物と体で言えば、

「You are what you eat.」

という言葉が有名ですが
聞かれたことはあるでしょうか?

 

日本語では、

「あなたはあなたが食べたものでできている」

となりますが、
冷静に考えるとその通りですよね。

私達の体も私たちが食べたもの・・・

すなわち、

「自分ではないもの」

によって私となっています。

この「自分ではないもの」というところが肝なんですね。

私たちというのは
別に食べ物そのものではないですよね。

ハンバーガーでもなければ、
コーラでもないわけですし、
野菜でもありません。

私たちは食べ物そのものではないですが
食べ物によってできてますね。

つまり、

「自己は自己でないものによって自己である」

が成り立ちます。

私達の体は「私たちの食べたもの」・・・
すなわち「自分ではないもの」によって
自分となっているわけです。

 

別の例を出すならば、
あなたは精子と卵子が
細胞分裂を繰り返してできた存在ですよね。

表現がストレートすぎですみません。

しかし事実かと思います。

あなたは精子ではないはずです。
あなたは卵子でもないはずです。

しかし精子と卵子によってできています。

精子と卵子の細胞分裂が繰り返されて
私もあなたも今ここにいます。

これも、

「自己は自己でないものによって自己である」

「あなたはあなたでないものによってあなたである」

「すべては関係性によって成り立っている」

が成り立ちます。

これはすなわち縁起ということになります。

さて、ここまでは
私たちのカラダなど
物理的なところで見てきましたが、
今度は心・アイデンティティー
というところでも見ていきたいと思います。

まず大前提として、
私たちというのは「過去の記憶」で成り立っています。

もし、記憶を失ったとしたら
その人はその人であるといえるでしょうか?

もちろん戸籍など法律的には
その人はその人であるということが
言えますが、

・お父さんは誰か?
・自分のお母さんは誰か?
・自分のおじいちゃんは誰か?
・おばあちゃんは誰か?
・子供いるのかいないのか?
・どこ出身か友達は誰か?
・夫や妻は誰か?

このような事を忘れてしまったとしたら
その人がその人であると少し言い難いですよね。

私たちの存在の基盤は
記憶」なのです。

では私たちの存在の基盤となる記憶はどこから来るのか?

そして、何かということなんですがそれは

「情報」

です。

私たちの体は物理的な食べ物などで
作られていますが、

心=情報(記憶)

となります。

心は情報・記憶で作られているわけです。

ではこの情報・記憶は
どこから来るかという事ですが、

それは・・・

「過去の体験」

です。

 

過去に

・聞いた言葉
・見たもの
・味わったもの
・触れたもの
・嗅いだもの

など過去の体験が
私たちの記憶となって
私たちのアイデンティティというものを
作っています。

過去の「記憶・情報」が
今のあなたを形作っているのです。

過去の記憶とか情報が
「今のあなた」なんですね。

しかし、

あなたは過去の
記憶・情報そのものではないですよね。

 

あなたは過去に聞いたことでは「ない」はずです。

あなたは過去に見たものでは「ない」はずです。

あなたは過去に味わったものでは「ない」はずです。

あなたは過去に触れたものでは「ない」はずです。

あなたの嗅いだものでは「ない」はずです。

あなたは、匂いでもなければ、
触れたものでもなければ、
味わったものでも見たものでも
聞いた言葉でもないですよね。

あなたは記憶とか情報ではないはずです。

あなたは過去に体験したことや
記憶そのものではないですが、
あなたは過去の記憶によってできています。

 

このように、
アイデンティティー(自我・自己・自分)
というのもまた、

「自己は自己でないものによって自己である」

「あなたはあなたでないものによってあなたである」

ということが成り立ちます。

 

 

【3.支え合って存在している】

次は縁起を別の角度から解説します。

私たちの体はたくさんの
細胞が支え合ってできています。

だいたい60兆個の
細胞でできていると言われていますが、
その細胞一つ一つが力を合わせて支え合うことで
私たちの体というのができているわけです。

 

他にももっとミクロが世界で言えば

「原子」。

原子は、
原子核・陽子・中性子・電子に支えられながら
「関係性」の中で存在しています。

 

もっとマクロな視点で見ていけば
地球も他の星との関係性の中で存在しているはずです。

他の星の自転とか公転とか引力とか
そういったものの絶妙なバランスの中で
この地球が存在しています。

そしてその中で私たちの生活も存在しているわけです。

このように支え合いながら
存在しているのは人間社会も同じです。

私たちはお互いに支え合い関係性の中で存在しています。

 

普段私たちが享受している便利で快適な生活も、

・掃除をしてくれる人がいたりとか
・車をメンテナンスしてくださる方がいたり
・溶接をして下さる方がいたり
・何か計画を立てて下さると方がいたり
・何か書類を作ったりして下さる方がいたり
・道や道路を作って下さる方がいたり
・建物などを作って下さる方がいる

 

すべては、

「どこかで誰かが頑張ってくれているから
 私たちの今便利で快適な生活がある」

のです。

社会全体も個人の快適な生活も、
関係性の中で初めて成り立っています。

このすべてはおかげさまで成り立っており、
全てお互いに支え合いながら存在しているということです。

 

 

【4.自立は大切。しかし・・・】

まず「自立」「自我の確立」とは何か?
というと・・・

・自分が何を大切に思っているか
・自分が何を大切にしているか
・どんな価値観を持っているか
・将来何に希望を持っているか
・何を目標に生きているか
・過去の成功体験
・自信を持つこと

といったことを確立することです。

また、

・お金を稼げるようになること
・専門的な知識や技能を身につけること
・仕事に就いて経済的に自立すること
・親元を離れて自立すること
・良い人間関係を築けるようになること

これらも全て大切なんですね。

「自立」「自我の確立」
「内面的な自立」「精神的な自立」

言い方はどれでもいいのですが、
とにかくこれらは大切です。

しかし、ここでお伝えしたい事は、
自立というのは究極的には

「幻想」

だということ。

なぜかというと、
私たちは他者との「関係性」によって成り立つからです。

 

仮にあなたが何か仕事で成功を成し遂げたとしても、
決してそれはあなた一人の
単独の力だけでできたのではないはずです。

必ず何かのおかげで
それを成し遂げることができているはずです。

・電気
・ガス
・水道
・道路
・本(先人の知識)
・インターネット

など、こうしたものは全て、
どこかで誰かが頑張ってくれていて、
その恩恵があったから初めて成果が出せているはずです。

完全にオリジナルなものは存在しません。

誰の力も借りず、
全てを成し遂げるということはできません。

 

例えば、
あなたが何かビジネスモデルを組み上げて
自分で作り上げたとしても、

「思考」する際に使った
言語は自分で発明したわけではなくて
人類の歴史の中で積み上げられたものですよね。

この言葉というのは

・お父さん
・お母さん
・友達
・兄弟
・先生

こうした人から教えてもらっていたはずです。

「自分で成し遂げたんだ!!」という
自信とか達成感・・・

これは間違いなく大切です。

自分で成し遂げる体験・・・
つまり「成功体験」を積んで、

「自分ならできるんだ!!」

という感覚を作ることはすごく大事です。

しかしそれは自分が独立して、
自分の力だけで成し遂げることが
できたのではないということは常に覚えておくべきなんですね。

 

今回の縁起の視点・・・

「すべては関係性によって生じる」

この視点が抜け落ちてしまうと

「自分の力だけで立ち、自分だけで成し遂げたんだ!」

という「錯覚」に陥ってしまいます。

これは例えて言うなら、

「私の力のおかげで体の主が見れるようになったんだ!」

と言っているようなものです。

しかし現実には

・脳が光の情報を目から来た光の情報を情報処理してくれてる
・骨とか筋肉が目を保護してくれている
・眼球を包む筋肉
・その筋肉を包む骨
・必要なエネルギーの素となる
 食べ物の消化や唱歌を胃や腸がしてくれてる

こうしたことがあってが初めて
「目」が動くことができるんですね。

目が自分ひとりで単独独立して
目を機能させているわけではないのです。

目で例えると簡単にわかります。

しかし、私たちの自我・心は、
こんな簡単なことを忘れてしまい、
簡単に

「傲慢」

になってしまいます。

縁起の視点を私たちは
簡単に忘れてしまうということです。

「すべては関係性の中で成り立っている」
「すべておかげさまの中で成り立っているんだ」

ということを私たちは簡単に忘れてしまう生き物なのです。

 

そうなるとどうなるかというと・・・

・少し成功するとすぐに傲慢になってしまう
・本当は他者とすごく繋がっているのに孤独を感じる

このような症状に苦しむことになります。

 

このような症状は、

「自分が独立・単独で存在している」

という幻想からくるのです。

そして、私も含めてですが、
人はこの幻想を信じ込んでしまいやすいのです。

 

だからいつも縁起・・・・

「関係性によって成り立っている」

ということを思い出す必要があります。

 

 

【5.結局○○が大切】

ここまで縁起・・・

「すべては関係性によって成り立つ」

ということですね見てきましたが、
最もお伝えしたいことは

「感謝」

が大事だということです。

感謝を突き詰めて何度も繰り返していると、
自然と縁起を悟るようになります。

縁起を悟ると
自分という存在がありとあらゆるものの

「おかげさま」

で成り立っていることに気づき
そして感謝の念が強くなるという好循環が起きます

また今まで、

第1講義 → 自分自身への感謝
第2講義 → 外部への感謝
第3講義 → さらにそのつながりを見ていく

ということをやっております。

 

例えば、一杯のコーヒーがあったとします。

この1杯のコーヒーを縁起の視点・・・

「すべては関係性とか繋がりによって
 成り立っているんだ」

という視点で見ると、

コーヒーを買う
→店員さん
→経営者さん
→豆の業者さん
→トラックの運転手さん
→コーヒー豆を栽培してくれている人たち
→コーヒーを育んでくれた太陽や水や重力
→地球からの自然の恵み
→それを実現するための宇宙
→宇宙を存在させてくれた神様

 

「一つのものから
 その背後にある無数のつながりに感謝する」

これが縁起の物の見方です。

すべてのものは遡ると
最終的に宇宙・神までたどり着きます。

今あるものを成り立たせてくれているのは
宇宙の絶妙なバランスが背後にあるからです。

そして、この宇宙の絶妙なバランスを作った存在は、歴史的に

「神」「創造主」

このように言われていたりします。

究極的な出発点である
神を創造主を信じるという選択をする方は、

「全ては神様から与えられた贈り物」

と解釈することもできますが、
信仰や宗教の自由がありますので
この解釈をご自身の人生に適用するかは
ご自身で選択していただければと思います。

ただし、
「宇宙がすべてを成り立たせてくれている」

というのはを信じるか信じないかに関わらず、
「客観的な事実」です。

ですので、日常生活でも
一つの出来事からできるだけ
宇宙レベルまで遡って一つ一つに感謝なさって下さい。

 

すべてのものは繋がっていて、

私たちが享受しているその背後には必ず、

・私たち一人ひとりの「努力」
・犠牲になってくれた「動物」
・無条件に与えられた「自然の恵み」

があるはずです。

そのことにいつも気づく
努力を繰り返し繰り返しして頂いて

「縁起」

というこのたった漢字2文字・・・

「すべては関係性によって成り立っており、
 すべてはおかげさまで存在している」

ということを、
生涯をかけて腑に落とし続けて頂けたら嬉しいです。

 

ただし、しっかりと3つのレベルで行なって下さい。

第1講義 → 自分自身への感謝
第2講義 → 外部への感謝
第3講義 → さらにその繋がりに感謝

特に最初のレベル
「自分自身への感謝」が抜け落ちていると、
悪い人から搾取され続ける苦しい人生となってしまいかねませんので
必ず自分自身への感謝は必ずやって下さい。

この3つのレベルでしっくりと感謝を習慣化して頂き、
未来でも過去でも理想でもない、

「まさに、今この瞬間の現状」

に幸せや喜びや豊かさを
たくさん感じ取っていただければ
幸いに思います。

 

【6.課題】

今回の課題は・・・

《課題1》

日常生活で縁起の視点で物事を見るようにし、
一つ一つの繋がりに感謝する

 

《課題2》

縁起エクササイズを週一回以上、書き出す
(やり方は後ほどお伝えします。)

 

《課題3》

前回・前々回の課題を継続する

 

《課題4》

講義や毎日のメール、課題に取り組んだ感想などを、
1週間後の第4講義の前までにメールにてご提出下さい。

「件名:第3講義の課題提出 名前」
件名は上記のようにし、宛先は、

tamakikoji1@gmail.com

までお願いします。

長さやフォーマットなどの指定はありません。
あなたの好きなように今回の講義で感じたこと、
学んだことなどをアウトプットして頂ければと思います。

 

縁起エクササイズについて

縁起エクササイズとは、縁起の例を書き出すことです。

(例 その1)
スーパーで買った刺身
→さばいてくれた調理人さん
→魚を港から運んでくれた運送屋さん
→魚を釣ってくれた漁師さん
→海を泳いでいてくれた魚
→その魚を産んだ親の魚
→代々続いている魚の生命の連鎖
→魚が生き続けてきている海
→海が存在している地球
→地球が存在している宇宙
→宇宙を作ってくれた偉大なる存在

 

(例 その2)
コーヒーを買う
→店員さん
→経営者さん
→豆の業者さん
→トラックの運転手さん
→コーヒー豆を栽培してくれている人たち
→コーヒーを育んでくれた太陽や水や重力
→地球からの自然の恵み
→それを実現するための宇宙
→宇宙を存在させてくれた神様

 

縁起エクササイズは正確かどうかが問題ではなく、
一つの出来事・物事を見るとき、

「その背後には何があるか?」

「何のおかげさまで今の自分や自分の生活が成り立っているか?」

という「ものの見方」を育むことが目的です。

目の前にあるコーヒーや魚など全てのものの背景には、
無数とも言える繋がりがあって初めて自分のもとに存在します。

そしてそれを自分の中に取り込むことによって
自分の一部とし、また排出して生きています。

特定の一つの答えがあるわけではないので、
気軽に楽しみながら行なって頂ければ幸いです^_^

最後までお読み頂きありがとうございます。

コーチ 玉木康司

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