![](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/04/【名著解説】嫌われる勇気アドラー心理学-Part4-.001.jpeg)
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「嫌われる勇気」を読んだのですが、
ぜんぜん理解できませんでした!!
分かりやすく解説してください!
嫌われる勇気の解説第5弾。
いよいよ今回で最終回。
前回に引き続き
共同体感覚についても
解説しますが、
を説明しますので
ぜひ最後までお読みください。
目次
共同体感覚を持つ方法
前回の話しの続きにもなりますが、
共同体感覚を持つ方法としてアドラーは、
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
・自己受容
・他者信頼
・他者貢献
これら3つが必要であると
言っています。
以下、詳しく解説します。
自己受容
自己受容の前に
自己肯定が分かると
理解しやすいですので先に説明します。
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
自己肯定とは、
あるがままを受け入れずに
優れた自分に無理やりなろうとすること。
本当は60点なのに100点であるかのように
無理やり思い込むことが「自己肯定」
とアドラーは言っています。
自己肯定は優越コンプレックスに結びつくので
注意が必要とのこと。
それに対し、
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
自己受容は
あるがままの自分を受け入れ、
成長に向かって具体的な努力をできること。
できない自分もあるがままに認め、
その上で自己改善をするのが
本当の自己受容。
60点を無理やり
100点と思うのではなく、
60点である自分をあるがままに認め、
その上で100点に近づくために
具体的な努力をすることが大切である
と言っています。
また、
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
変えられないものを認め、
変えられることについては
変える勇気を持つことでもある
とのこと。
他者信頼
信用と信頼の違いがわかると
他者信頼が分かりやすくなります。
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
・条件付きで信じることが信用
・無条件で信じることが信頼
このようにアドラーは言っています。
他者信頼をしていれば、
![](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/happy_woman5.png)
「君ならできるよ」
「今は難しくてもきっと君なら
それを乗り越えられると信じてるよ」
このように声をかける事が
「勇気づけ」であり「信頼」です。
逆に、
![](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/yaruki_moeru_man.png)
「今まで全然できてなかったんだから
お前にできるはずがない!!」
というのは勇気くじき。
・信用は過去を基準にしている
のです。
セルフエフィカシー(自己効力感≒自信)
の研究から考えると、
誰かを心配する気持ちはあっても、
その心配を相手にぶつけることは
勇気と自信(エフィカシー)を奪うことにも
なりかねません。
例えとしては不完全かもしれませんが、
私たちは赤ちゃんの成長を
過去ではなく未来から逆算して信じているはずです。
![](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/hysteric_okoru_man.png)
「今までハイハイしかしてこなかったお前が
2本足で立てるようになるわけがないだろう!
現実を見ろ!現実を!!」
とは言いませんよね。
![](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/kafun_sukkiri.png)
「今の時点ではハイハイしかできないし、
ろくに話すこともできないけど、
きっと君なら2本足で立って
どんどん話せるようになると信じてるよ」
というのが前提にあるはずです。
これと同じで、
他者貢献
人は他者に貢献することで、
という感覚を強めます。
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
他者貢献を通じて、
自分の価値を受け入れることができる
とアドラーは言います。
巨万の富を得た富豪が
慈善活動をするのも、
他者貢献を通じて
![](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/job_seijika_man.png)
「ここにいていいんだ」
という感覚を得るためであるとのこと。
確かに、社会とのつながりがなく、
貢献している感覚がないと、
孤独な感覚に人は襲われるものです。
人生の目標
以前にもご紹介した
アドラーが提唱した
人生の目的を覚えているでしょうか?
行動面の目標
1.自立すること
2.社会と調和して暮らせることこの行動を支える心理面の目標
1.私には能力がある、という意識
2.人々はわたしの仲間である、という意識【引用】嫌われる勇気
でしたが、実は、
この2つは「自己受容」に関係があり、
この2つは
「他者信頼」、「他者貢献」に
関係があると言っています。
また、
人生が上手くいっている時は、
この3つは良い循環を生みます。
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
自分をあるがままに認め
自分らしく成長する
↓
自分自身を信頼できるからこそ
他者を無条件に信頼できる
↓
信頼している「仲間」である
他者にも貢献する
↓
貢献することで
自分の価値を実感し、
ますます自己受容ができる
このような良い循環があると
アドラーは言います。
この逆の状態が、
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
劣等感や競争意識が強いことで
自分をあるがままに認めることができず、
「素晴らしい自分」 といった妄想に執着する
↓
当然、「敵」である他者を
信頼することもできない
↓
貢献ではなく、
承認欲求を含めた
自分の欲望を満たすために
生きることで、
ますます孤独に陥り
劣等感や競争意識をますます強めてしまう・・・
このような悪循環ができあがります。
私たちが悪い循環のライフスタイルから
良い循環のライフスタイルへと
切り替えるためには、
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
生きた人生の半分の時間が必要
とアドラーは言います。
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
・20年生きた人は10年
・30年生きた人は15年
・40年生きた人は20年
とのこと。
実際にどのくらいの時間が
かかるかは分かりませんが、
は幸せかつ健全に生きる上で
非常に大切なことと言えます。
人はいきなり変わることはできないので、
少しずつゆっくり時間をかけて
変化し続けることが
大切なのではないかと思います。
普通である勇気
これをアドラーは
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
「安直な優越性の追求」
と呼んでいます。
つまり、他者との比較や
自分についての誇大妄想を捨てる勇気
が必要なのです。
先ほども説明した自己受容も、
言い換えれば、
とも言えます。
このことに関連して、
ダニング・クルーガー効果
を紹介します。
というものです。
ということについて
研究した結果、
・自分の能力の不足を認識できない
・自分の能力の不十分さを認識できない
・他人の能力を正確に認識できない
・実際に訓練を積むと、自分の能力の低さを認識できる
という結論が出ています。
課題の分離ができておらず
承認欲求が強い状態だと、
他者に認めてもらおうと
「特別な人間」になろうとします。
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
それをやめて
あるがままの
普通の人間であることを
認める勇気を持ちましょう・・・
これがアドラーの主張だと
解釈しております。
今この瞬間
アドラーは、
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
「今この瞬間」を生きることが何よりも大切
と言います。
旅は目的地に着いた瞬間だけではなく、
その途中過程の全てが旅。
私たちは、
過去も未来も生きられません。
私たちが生きられるのは
「今この瞬間」だけです。
タイムマシーンで
過去に行ったとしても
未来に行ったとしても
生きられるのはその人にとっての
「今この瞬間」だけです。
だから、
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
人生最大の嘘は、
今を生きていないこと。
過去や未来のことばかりを考えて、
今を一生懸命生きていないことが
最も良くありません。
極度に集中した意識状態である
フローに関する研究でも、
「時間を忘れる」ということが大切で、
過去も未来も忘れてしまうくらい
没頭してしまうことが
私たちの人生の答えなのです。
ただし、これは決して、
未来のゴールや目標設定することを
否定しているわけではありません。
といった感覚になってしまうと
充実した感覚を得ることはできないと
いうことです。
なので、
未来の目標は仮のものとして
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
「今この瞬間を一生懸命生きる」
ことが何よりも大切だと
アドラーは言うわけです。
人生の意味
また、アドラー自身は
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
人生の意味はない。
少なくとも、
一般論としていうことはできない。
と言います。
しかし、
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
「他者貢献」を大切にしていたら
人生で迷うことはない
とも言います。
私たちが幸せに生きるためには
共同体感覚の育成が重要であり、
その核となるのが、
だからです。
・劣等感を言い訳にしない
・承認欲求の否定
・課題の分離
・自己受容
などを通して
自己中心性やエゴを乗り越え
個人としての自由を確立し、
その上で他者との大きな繋がりを
いつも感じ取り、
・他者貢献
を通して、
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
共同体感覚を育てなさい
とアドラーは言っているのだと思います。
そのためにも、
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
「他者貢献」
「今この瞬間を生きる」
というのが究極的な答えであるといいます。
今という瞬間に強烈な光が当たっていれば、
過去も未来もありません。
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
世界を変える方法はただ一つ。 自分を変えることだけ。
自分の生き方や在り方が
変われば世界は驚くように変わる。
アドラーはこのように言っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
5回にわたって、
嫌われる勇気を参考にしながら
アドラー心理学を解説しました。
また、アドラーの指摘するように
「課題の分離」という考え方を
多くの人ができていないからこそ
人間関係のトラブルは尽きないのだと思います。
特に日本人は、
「出る杭は打たれる」という
言葉に代表されるように、
と自分と他人の区別を
つけらていないがために
承認欲求に苦しむ人が多いように思います。
また、課題の分離はシンプルですが、
ずっと意識していないと
![](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/businessman4_cry.png)
・他人の課題に踏み込んでしまう
・自分の課題に踏み込まれてしまう
といったことになりやすいので
常に注意が必要です。
また、課題の分離を心理学的に言えば、
![](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/job_seijika_youngman.png)
「健全な自我を確立する」
ということと解釈しています。
自分は自分らしく、
相手は相手らしく、
自由に生きるのに必須の考え方です。
これは、以前にも紹介した、
という哲学の長い歴史を通して
得られた結論にも合致します。
ぜひ、課題の分離を意識することで
人生の悩みの大半が解決されますように。
また、アドラーは
![アドラー先生](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/44c23b6b15d70994d766716b66bcaf1c.jpeg)
自由になることはあくまで出発点であり、
ゴールは「共同体感覚」
だと言います。
これは非常に奥の深い言葉で
おそらく仏教における、
・空
・無我
・縁起
といった言葉にも
繋がっていくでしょう。
嫌われる勇気が
名著であることには変わりませんが、
共同体感覚について理解するには、
別のアドラーの本や
伝統宗教などを学ぶ必要が
あるようにも感じました。
また、本当の意味での理解は
体感を通した理解です。
![](https://tamaki-coaching.com/wp-content/uploads/2020/06/2ac6396fe5cf132be1274f886857e55d.png)
私もさらに言葉による学びを深めつつ、
この先の人生経験を通して
アドラーの思想を体験的にも
理解できればと思っております。
最後までお読みいただき
ありがとうございます。
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