悩み・苦しみをゼロにする方法【感想】釈迦の教えは感謝だった / 小林正観 著

原始仏教・マインドフルネス
この記事は約11分で読めます。
【感想】釈迦の教えは感謝だった 悩み・苦しみをゼロにする方法 : 小林正観 著

悩み・苦しみをゼロにする方法を教えてください。
人生がしんどいです。

今回は小林正観さんが書かれた

「釈迦の教えは感謝だった 悩み・苦しみをゼロにする方法」

を読んだのでその感想と解説をします。

まず大前提として、著者である小林さんの仏教の解釈が厳密に正しいかどうかということは分かりませんが、大きな方向性としては決して間違っていないのではないかと思っています。

 

また、小林さんの仏教の解釈は心理学でいうところの、

「アクセプタンス(あるがままの受容)」

をするのに非常に役立ちます。

 

アクセプタンスができるようになればなるほど、

・思考や感情にとらわれにくくなる
・問題を問題と思わなくなる
・悩みがなくなる

このような効果があります。

今回は私の感想と本の概要を簡単に説明しますが、きっとあなたの心がどんどん軽やかに楽になっていくことと思いますのでぜひ最後までお読みください。

 

 

 

 

 

①仏教における「苦」の意味とは?

結論から言ってしまうと、仏教における「苦」とは、

 

思い通りにならないこと

という意味だそうです。

私たちは思い通りにならないとき苦しみが生まれるんですね。

 

確かにそれはその通りで、

・あの人と付き合いたい!でも、付き合えない。
・成功したい!でも、成功してない。
・金持ちになりたい!でも、金持ちではない。

このような期待・願望といった「思い」がかなわない時、私たちには苦しみが生まれるのです。

だったら、苦しみを手放す方法は簡単。

「思い」を手放せばいい。

ただそれだけ。

思 い ど お り に な ら な い こ と が 目 の 前 に あ る 場 合 に 、 二 つ の 対 処 方 法 が あ り ま す 。

そ の 一 つ 、 西 洋 文 明 的 な 解 決 方 法 は 、 人 の 五 倍 、 二 十 倍 、 三 十 倍 努 力 し て 、 そ の 自 分 の 「 思 い 」 を 思 い ど お り に す る こ と で し た 。

も う 一 つ の 方 法 は 「 思 い 」 そ の も の を 持 た な い こ と 。 「 思 い 」 が な け れ ば 、 思 い ど お り に な ら な い こ と も 生 じ な い の で す 。 思 い が 強 け れ ば 強 い ほ ど 、 そ の 思 い が 叶 わ な い と い う ス ト レ ス が 強 く な っ て き ま す 。

そ の 結 果 と し て 、 思 い ど お り に な ら な い こ と が 、 強 い 悩 み ・ 苦 し み に な る ─ ─ そ れ が 心 の メ カ ニ ズ ム で す 。 「 思 い 」 が な け れ ば 、 思 い ど お り に な ら な い と い う 意 味 で の 悩 み ・ 苦 し み は 生 じ ま せ ん 。 「 思 い 」 が 強 け れ ば 強 い ほ ど 、 悩 み ・ 苦 し み が 強 く な る の で す 。

正観, 小林正観. 釈迦の教えは「感謝」だった: 悩み・苦しみをゼロにする方法 (Kindle の位置No.378-385). Fuunsha. Kindle 版.

 

このようにあり、著者によれば

・成功したい
・もっとより良くなりたい
・夢や目標を持って生きたい

このような「思い」が私たちの苦しみの根源と言います。

 

一般的な自己啓発書などでは、

「思いが実現する」
「強く思うことこそ大切なんだ!」
「自分が成功することをしっかり思うのだ!」

などということがあると思いますが、本書では真逆の立場を取るんですね。

 

結局のところ、

私たちは理想と現実のギャップに苦しむ生き物なのです。

理想と現実の距離が遠ければ遠いほどギャップが大きくなるので私たちの悩みや苦しみは大きくなります。

 

では理想とは何でしょうか?

理想とはバーチャルな存在です。つまり、私たちは目に見えないバーチャルな妄想によって苦しむのです。

もっと言えば、 そのバーチャルな存在を生み出してるのは誰かと言ったら、私たち自身なんですね。

私たちが「思う」ことで理想というバーチャルな世界を生み出しているのです。

そして、 理想と現実を比較することで苦しみが生まれます。

なので、苦しみや悩みというのは、 突き詰めて言えば自分で自分の首を絞めているようなものなのです。

 

そして私たちはその事に気付かず、

「あれが悪い。これが悪い」

と思ってしまう愚かな存在なのです。

 

私たちが生きているこの世界は思いどおりにならないことばかりです。

・政治は思い通りに機能してくれません
・部下は思い通りに動いてくれません
・家族も思い通りにしてはくれません
・自分自身のことですら思い通りになりません

私たち人間は不完全な存在なので、全てが完璧にうまく機能している状態とは程遠いのです。なので、 普通に生活していたら思い通りにならないことがたくさんあって当たり前なのです。

だからこそ、「思い」を手放してしまいましょう・・・

そして、

悩みや苦しみから解放され、豊かに・幸せに生きていきましょう・・・

これが著者である小林さんの主張なのです。

 

 

 

②他人をコントロールしようとするのは無駄

著者の小林さんは多くの人の人生相談に乗って来られたのですが、1995年あたりから相談内容が変わってきたと言います。

それまでは相談内容の中心は主に相談する人自身のことだったのです。

例えば、

「自分はどう生きたらいいのか?」
「自分に降りかかる問題にどう対処すればいいのか?」

 

といったことがメインだったとのことです。

しかし、ある時を境に本人ではなく 他人の問題が中心を占めてくるようになったとのこと。

例えば、

 

「夫が酒を飲んで夜十二時以降にしか帰ってこない。
 どうしたらいいか」

「子どもが不登校になってしまった。どうしたらいいだろうか」

「舅・姑が気の荒い人で、私に対してひどい言葉ばかり投げかけてくる、こういう場合、どうすればいいのか」

「隣の住人が植木の問題について、いろんな難癖をつけてくるが、どう対処したらいいのか」

「叔父・叔母がケンカばかりしていて仲良しではない が、この人たちを幸せにしてあげたい。」

正観, 小林正観. 釈迦の教えは「感謝」だった: 悩み・苦しみをゼロにする方法 (Kindle の位置No.188-193). Fuunsha. Kindle 版.

とこのようにあり、アドラー心理学の言葉を使えば課題の分離ができていない人から相談を受けるようになることが多くなったということです。

「自分の課題は自分の課題」「他人の課題は他人の課題」 と切り分け、
「自分の課題だけに集中しよう」といった人の割合が少なくなったということです。

たまたま小林さんをもとにやってきた人がそうだったのか、社会全体にそのような傾向があったのかが分かりませんが 、ただ言えることは 「他人を変えようとすること」は無駄だということです。

自分で自分を変えるのも難しいのに、他人を変えようというのはできるはずがありません。他人を変えようとする行為は、相手を自分の価値観に染め上げ、支配しようとしているのと同じです。

相手が変わってくれないからといって怒ったり、叫んだり、悩んだりするのではなく、その「思い」を手放してあるがままを受け入れることの方が大切なんですね。

 

悩みや苦しみを最小化する秘訣は、

相手に対する「思い」を手放し、自分にできることだけをすること。

それ以上に私たちにできることはありません。 出来ない事を出来るようにしようとすると、 悩みや苦しみの渦にどんどん入っていきます。

また、誰も人は基本的に他人に変えられたくありません。人はそれぞれ自由に自分らしく生きたいという願望を持っているので、他人に変えられるのは嫌なのです。

 

 

 

③釈迦の教えは感謝だった

ここまで「思い」を手放しあるがままを受け入れることの大切さをお伝えしてきましたが、これと感謝はどのように関係するのでしょうか。

著者の小林さんによると、

受け入れることの最高峰がすべてに手を合わせて 感謝ができること

とのこと。

 

感謝している時、私たちは目の前のことに対して、抵抗したり反発したりすることはありません。ただあるがままを受け入れるだけではなく、 そこには喜びがあります。 「こうなって欲しい!」という「思い」の先にあるのが感謝だということです。

釈 迦 は 、 「 思 い ど お り に し よ う と し な け れ ば 、 悩 み や 苦 し み が な い で し ょ う 」 と 教 え て く れ た の で す が 、 そ れ は 、 受 け 容 れ る こ と の 最 高 峰 ─ ─ す べ て に 手 を 合 わ せ て 感 謝 が で き る こ と ─ ─ が で き た ら 、 ま っ た く こ の 世 に 悩 み や 苦 し み が な く な っ て し ま う 。

す べ て に 笑 顔 で 生 き て い け る 、 と い う こ と を 言 っ て い た の か も し れ ま せ ん 。

正観, 小林正観. 釈迦の教えは「感謝」だった: 悩み・苦しみをゼロにする方法 (Kindle の位置No.1562-1565). Fuunsha. Kindle 版.

 

また、感謝で本質は当たり前になっていることに対してできるようになることです。

 

・電気が使えて感謝
・歩くことができる足があって感謝
・見ることのできる目があって感謝
・友達がいてくれて感謝
・手元にお金があって感謝
・家があって感謝
・健康な体があって感謝
・戦争に巻き込まれてない平和の世界にいられて感謝
・食べるものがあって感謝
・着るものがあって感謝
・飲む水があって感謝

挙げればキリがありませんが、このように私たちには感謝できることが大量にあります。

私たちは満たされているという側面を見ると幸せを感じることができ、足りないという感覚があると不幸せになってしまう生き物です。

夢や目標を持つことは、 私自身は大切なことだと思いますが、 「足りない」という感覚を強めてしまうというデメリットも存在します。

皮肉なことに、 未来の幸せな状態や夢や目標を思い描けば描くほど、 今この瞬間に与えられているものに不満が生まれ、幸せから遠ざかってしまうということもあるのです。

だからこそ、思いを手放してあるがままを受け入れ、 感謝を徹底的にすることで「今この瞬間」が幸せいっぱいに満たされることが大切なのです。 仮に夢や目標を持つとしたらその後の話なんですね。

 

私たちの人生は「今この瞬間」の連続です。タイムマシンで未来に行けたとしても過去に行けたとしても、 それを体験するのはあなたにとっての「今この瞬間」のはずです。

本質的に私たちには「今この瞬間」しかないのです。

なので今この瞬間に不平不満や悩みや苦しみがある人は、たとえ夢や目標を叶えたとしても、 結局同じような状態に戻ってしまいます。

なぜなら、夢や目標を達成した後に新しい「思い」を作ることで、「思い通り」に行かなくなるからです。

 

 

なので、仏教の教えには様々なものがありますが、一言に集約するなら

「感謝」

この言葉が最も適切なのではないかと思っています。

感謝というシンプルなことを徹底することで、 私達は幸せに豊かに生きていくことができるものだと考えています。

 

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

この本のメッセージは非常にシンプルで、

「思い」を手放しあるがままを受け入れ、感謝に徹しましょう

ということだと思います。

 

さて、もしかしたらここまでの話を聞いて、

「夢や目標を持ってはダメなんですか?」

と混乱されている方もいるでしょう。

 

著者である小林さんは夢や目標を持つ必要はないと言っていますが、私自身は少し違う立場です。

 

私自身は、 このような流れが良いと思っています。

1、「思い」を手放しあるがままを受け入れ、感謝に徹する
2、目標や夢を描く
3、再び感謝の心で現状に満足する
4、目標や夢を忘れて目の前の「今この瞬間にできること」に没頭する

そうすることで、 夢や目標を持ちながらも、かなり高いレベルで今のこの瞬間に幸せを感じながら生きることができます。

 

ハーバード大学のショーン・エイカー氏も成功するから幸せになれるのではなく、

幸せだから成功できる

と言っているので大きくは間違っていないでしょう。

 

【関連】幸福と成功の意外な関係

 

この本の結論そのものはシンプルなのですが、小林さんがありとあらゆる角度から説明してくださるので、

読んでいるだけでずっと握りしめていたこだわりや感情を手放すことができ、ますます心が軽くなったような気がしました。

非常におすすめですので、ぜひ一度お読みください。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました